Kマッププラグイン活用事例:明石吉田屋産業株式会社様(ガソリンスタンド運営)

2025年01月21日

明石吉田屋産業株式会社は、愛知県東三河地区・静岡県西部地区を中心に9つのガソリンスタンドを運営している。ガソリン価格の決定においてkintoneとKマッププラグイン(旧:Googleヒートマッププラグイン)を活用したデータ管理を行い、競合店のガソリン価格の迅速な情報収集と分析を行っている。Kマッププラグインを導入して得られた効果について、担当の山本様・小林様、そして導入支援やサポートを頂いている株式会社Wewillのお二人にもお話を伺った。

 

◆導入前の課題や背景
担当者が朝早くから競合店のガソリン価格調査を行い、数時間かけて情報の集約と価格の意思決定をしていて手間がかかっていた

◆導入の決め手
競合店の位置とガソリン価格が地図上ですぐ見られること、過去のデータを蓄積できること

◆導入後に得られた効果
競合店のガソリン価格情報が報告がされると即時に全体が一目で把握でき、分析や自社店舗の価格検討が容易になった

地域とともに歩み、130年の歴史を持つ明石吉田屋産業株式会社

1900年、明石吉田屋産業は染料商として創業。1913年から石炭・コークスの販売を開始し、1948年に石油販売事業に進出。1960年には愛知県豊橋市に1号店となるガソリンスタンドを開設し、現在では車検などのカーサポート・産業用燃料の販売・LPガス供給など幅広い事業を手がける。

130年以上の歴史の中で地域とともに成長しながら、エネルギー事業分野において地域社会に安心・安全・快適な暮らしを提供してきた。2024年9月期の総売上高はおよそ94億円で、地元を代表する企業としても知られる。「Smile is energy」のスローガンのもと、今後も地域にとってなくてはならない存在を目指し、日々まい進している。

Kマッププラグイン導入前の課題

従来、明石吉田屋産業ではガソリン価格を決定する際、各ガソリンスタンドの管理責任者が一人でエリア全体の競合店を回って情報を集めていた。例えば自社の店舗が6つある豊橋エリアでは、一つの店舗につき競合が2~3店存在する。合計15店舗ほどを車で見て回り、集めた価格データをExcelに打ち込んだうえで、自社の店舗のガソリン価格をどうするか検討していた。

「情報収集・分析・価格決定までに半日ほどかかることも珍しくありませんでした。もし午前11時までに価格を決めたい場合は早朝から動き出す必要があり、管理者にかなり労力がかかっていました」と担当の小林様は話す。

競合調査は基本的に週1回だが、毎回半日を費やすとなれば他の業務にも影響がある。また、データを打ち込んだExcelファイルをPDF化し、社内チャットで共有する作業も積み重なると相応の負担になっていた。そこでリアルタイムかつ視覚的に競合店のガソリン価格がわかるよう、Kマッププラグインを導入することに決めた。

Kマッププラグインを導入した理由

「地図上でどの競合店がどんな価格設定をしているのかが一目でわかること、そして過去のデータが蓄積できることが導入の決め手でした」と説明する小林様。これまでは色々な場所に散らばって存在する複数のデータを参照したり、Excelにソートをかけて欲しいデータへと自力でたどり着く必要があった。しかし、Kマッププラグインであれば欲しい情報が一瞬で手に入ることから、スピーディーな意思決定を求める明石吉田屋産業にとってまさに理想の機能だった。


また、管理業務に使用する他のITシステムやkintoneの導入などを含め、株式会社Wewillが長年支援を行っている。デジタルについての「わからない」にしっかりと寄り添い、Kマッププラグインの導入・活用についても手厚い支援が受けられたことも、導入を後押しした。(Wewill様は、東海地域を中心にバックオフィス支援を主軸とした事業を展開しており、kintoneや会計システムなど幅広くIT関連の運用支援・コンサルティングを行っている。)

Kマッププラグイン導入後の変化

かつてガソリンスタンドの管理責任者が一人で行っていた競合調査は、現在それぞれのガソリンスタンドに2~3店舗ずつを割り振る方法に変更している。各店舗が集めた競合店の情報がkintoneへ入力され、マップで視覚的に確認できる仕組みだ。

地図上のガソリンスタンドのマークが自社の店舗、青いマークは競合店で、競合店のアイコンを押せば価格と登録した日時が見られる。もし情報の更新が10日以上ない場合はアイコンが青から赤に変わり、入力漏れがすぐにわかるようになっている。ある程度の情報が出そろったタイミングで小林様がチェックし、各店舗のマネージャーと話し合って自社の店舗のガソリン価格を決定する。これまで情報収集から価格決定まで3時間以上かかっていたところを、今では30分程度まで作業時間が短縮できた。

「Kマッププラグインの導入を機に、各店舗のスタッフが近隣競合店を自分たちの目で見に行くようになったことで、価格はもちろんお客様へのサービス面の意識も高まったと感じます。また、マネージャーとのやりとりも非常に円滑になり、『同じエリア内の平均はこれくらいだから、今回はこの価格で設定しよう』というように、双方向での話し合いができるようになりました。以前は一方的な意思決定・指示だったのですが、今はKマッププラグインのデータを共有できることで現場とのコミュニケーションが充実しています」(小林様)

今後Kマッププラグインに期待すること

マップ機能は営業部でも活用が始まっており、新規顧客獲得の場面で利用を進めている。あらかじめ顧客リストを地図に反映させておき、配達業務のスキマ時間にマップを確認して現在地に近い顧客がいれば、そこへ積極的に訪問する。マップのアイコンをクリックすると、直近で誰が訪問したのか、またどんな対応をしたのかを見ることができ、訪問の要・不要がすぐに判断できると好評だ。

今後の展望について小林様に尋ねると「kintoneに一元的に蓄積しているデータは、将来の重要な資産になると考えています。今後はこれらの過去データを活用することも検討したいですね。多くのデータが集まれば傾向がわかるようになり、競合店の対応が読み取れるようになる可能性もあります。ガソリン価格の意思決定は現状では限られたマネージャーのみが行っていますが、データの蓄積が進めば属人化の解消へとつながり、より強い組織になり得ると思います」と答えてくれた。

Kマッププラグインの活用によって、各ガソリンスタンドと管理部門のスムーズな情報共有が叶った明石吉田屋産業。経営判断のスピードアップと店舗同士の密な連携を武器に、今後もさらなる成長を目指す。

参考情報

明石吉田屋産業様ホームページ

Wewill様ホームページ

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・Kマッププラグイン製品紹介ビデオ

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