2025年10月18日
Excel管理からの脱却。Kマッププラグインで実現した業務効率化
富山県全域で住宅設備のメンテナンスやリフォームを手がける株式会社リプロ住設では、現場業務の効率化と顧客情報の一元管理を目的に、2022年からkintoneを導入。2025年には、現場の位置関係や作業状況を地図上で可視化するためKマッププラグインの運用を開始した。今回は、Kマッププラグイン導入前に抱えていた課題や導入の決め手、実際に得られた効果について、取締役の片岡様にお話を伺った。
◆導入前の課題や背景
現場でも直感的に使える「地図ベースの管理システム」を求めていたが、既存のExcelによる情報管理では実現が難しかった
◆導入の決め手
コストパフォーマンスの良さと直感的に使える操作性に加え、既に構築しているkintoneアプリとの連携がとれる点
◆導入後に得られた効果
地図上のピンの色分けにより現場の対応状況が可視化。作業者が現在地と顧客先を地図で確認し、効率的な訪問ルートを判断できるようになった
富山県全域で幅広い住宅設備工事を請け負う株式会社リプロ住設
リプロ住設は、富山県内全域で住宅設備の取り替えやメンテナンス、リフォームを手がける地域密着型企業だ。2019年の創業以来、電気・ガス・水道といったライフラインに関わる修理・交換や、水回りのリフォームを中心とした事業を展開している。従業員数はパート・外注を含めて14名という少数精鋭の組織ながら、修理から工事、解体・運搬まで一貫して対応する体制が強みだ。
水回りのリフォームでは、従来ならば複数業者が関わっていた案件を自社だけで完結できる体制を構築した。加えて、生活の困りごとに直結する給湯器トラブルも、家電量販店に比べて迅速な対応ができる機動力がある。「お客さまに高品質な“安心”をお届け」することを理念とし、富山全域に迅速なサービスを提供している。
一方で、業界全体では職人不足が深刻化し、業務効率化や情報共有の仕組みづくりが急務となっている。そんな中で、同社はkintoneを軸に業務システムを整備し、業界課題を乗り越えて効率化や仕組み化のためにKマッププラグインを導入した。
Kマッププラグイン導入前の課題
リプロ住設は創業当初、顧客管理をExcelで行っていた。顧客情報と案件履歴をすべて記入し、電話番号や住所をもとに検索することで対応していたが、リピーターが増えるにつれて運用に限界が生じていた。
「同じお客様の名前が何件も出てきて、最新履歴を探すのに時間がかかっていました。電話対応中にExcelを検索してもデータが見つけられない場合は、『確認して折り返します』とお伝えせざるを得ず、お客様をお待たせすることも多かったです。」と、片岡様は振り返る。
また、Excelの一覧には住所の情報も含まれるが、テキスト情報を確認していても位置関係が把握しづらいという課題もあった。行ったことのある場所なら予想がつくものの、あまりなじみのない場所は地図で見なければわからない。住所一覧だけでは、複数の顧客先を回りたい場合のルート組み立ても難しかった。
「毎回、地図アプリに住所をコピーしてその都度検索する手間がかかり、非効率だと感じていました。」と片岡様。場所を検索する手間をなくし、現場でも直感的に使える地図ベースの管理が求められていた。
Kマッププラグインを導入した理由
Kマッププラグインを選んだ理由について、片岡様は次のように話す。
「コストパフォーマンスの良さと直感的な操作性が決め手でした。地図上にデータを表示できるサービスは他にもいくつかありましたが、Kマッププラグインには必要な機能がそろっており、パソコンやITが苦手な人でもすぐに使えると思いました。また、まずはお試しで使ってみようと社内に提案しやすい価格だったのも助かりました。」
特にリプロ住設の運用スタイルにマッチしていたのは、地図上に表示するピンの色分けやステータス設定が自由にできる点だ。現場の作業者はそれぞれ会社支給のスマートフォンを所有しており、作業が完了すれば活動履歴を残す。「次回の提案が必要」「対応済み」といったステータスを事前に設定し、それを異なるピンの色で表現することで、地図上で直感的に各顧客の状況が把握できるようにしている。
同社では2022年からkintoneを活用し、業務のデジタル化を進めてきた。顧客マスター・案件管理・クレーム管理といった複数のアプリを連携させる中でKマッププラグインを組み込み、さらにリアルタイムに現場の情報が反映できる環境を整えた。
Kマッププラグイン導入後の変化
Kマッププラグイン導入によって、リプロ住設の業務は大きく変化した。これまでExcelや紙の資料で管理していた顧客情報や案件の状況が地図上で可視化され、現場からもスマートフォンで即時に確認できるようになった。
「現場スタッフが現在地表示のアイコンを見ながら『次はこのお客様のところへ行こう』と自ら判断できるようになりました。顧客データもピンの色で対応済みがどうか把握できるので、誰がどこまで回ったのかもすぐにわかります。管理者側も、部下の進捗を地図上で追えるようになりました。」と片岡様は説明する。
また、活動履歴に記録した「機器の老朽化に伴い提案が必要」といった情報をもとに、後日訪問してフォローしたり、チラシを配布したことで販売につながるケースも増えた。これによって現場の作業者の意識が変化し、細かく顧客からヒアリングしたり、丁寧な対応を心がけるといった変化も表れている。これまでは実現できなかった攻めの営業手法に転換したことで、リピーターや売上の獲得、顧客満足度向上などの幅広い面で徐々に成果が上がっている。
同社では2022年からkintoneを活用し、業務のデジタル化を進めてきた。顧客マスター・案件管理・クレーム管理といった複数のアプリを連携させる中でKマッププラグインを組み込み、さらにリアルタイムに現場の情報が反映できる環境を整えた。
Kマッププラグインに今後期待すること
Kマッププラグインの導入により、リプロ住設では「見える化」と「共有化」が飛躍的に進んだ。現場を巻き込んだデータ収集が実現し、営業効率の向上、リピーターや売上の増加、非効率な作業をなくすといった成果も生まれた。
今後の展望について、片岡様は「次のステップとして、蓄積したデータの分析をしたいと考えています。担当者ごとの売上や提案件数などを見える化し、ボーナスなどのインセンティブや人事評価に反映できる仕組みを作りたいですね。」と話す。
業界全体を見れば、ITを活用して業務効率化をする企業はまだまだ少ないのが現状だ。リプロ住設は積極的に業務のデジタル化を推進している点を活かし、若手社員のITスキル育成にも力を入れたいとしている。自社でkintoneアプリを作れる人材を育てるなど、外部委託に依存せず自走できるDX組織を目指す。
ITに苦手意識を持つ人材も多い業界の中で、「まずやってみる」姿勢で取り組む片岡様の姿勢は、これからDXを進めたい企業にとって大きなヒントになる。現場の効率化だけでなく、「お客さまに高品質な“安心”をお届けしたい」というリプロ住設の想いは、デジタルの力によってさらに多くの顧客に届くのではないだろうか。
まとめ:現場主導のDXが、業務と顧客満足を変える
IT化が進む中でも、現場のリアルな課題に寄り添ったツール選定こそが、業務改善の成功の鍵。リプロ住設の事例は、小規模でも「kintone × Kマッププラグイン」で大きな変化を起こせることを示しています。
Kマッププラグインは、現場の声から生まれた“使いやすく、続けやすい”地図連携ツールです。顧客情報や案件の見える化を通じて、チーム全体の生産性と顧客満足度を高めるサポートをしています。
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