GISとは?kintoneとGoogleマップではじめるデータ活用

2025年03月26日

1. はじめに:GISとは?ビジネスに活用する意義

GIS(地理情報システム)とは何か?

GIS(Geographic Information System)とは、地理情報システムの略称です。位置情報を持つデータ、例えば顧客の住所や店舗の所在地などを、地図上に可視化し、分析・管理するためのシステムです。 これにより、データの持つ位置関係や空間的なパターンを把握することができます。

代表的なインターネットGISサービス、Googleマップ

GISと聞いてもピンとこない方もいるかもしれません。しかし、誰もが一度は使ったことがあるであろうカーナビやGoogleマップも、GISの一種です。Googleマップは、目的地までの経路検索だけでなく、周辺の店舗情報や交通状況の確認など、様々な情報を地図上で提供しています。このように、GISは私たちの生活に身近なものとなっています。

なぜ今、GISがビジネスで注目されるのか?

近年、位置情報データの活用がビジネスにおいて重要性を増しています。スマートフォンの普及や通信の高速化、GPS技術の発展により、位置情報の取得がここ10年以内ほどで容易になったこと、そして、国土地理院が提供するようなオープンデータの充実がその背景にあります。GISを活用することで、従来のテキストデータだけでは得られなかった空間的な分析が可能となり、より深いインサイトを得ることが期待できます。

2. 大企業ではなくても地理情報を利活用可能!

※国土地理院HP 「地理院地図における人口情報の表示」より引用 (2025/02に取得)

オープンデータの活用が鍵:国土地理院、政府統計の総合窓口(e-Stat) etc…

GISをビジネスで活用する際に重要なのが、オープンデータの活用です。国土地理院では、日本全国の地形図、人口データなど、様々な地理情報などを、政府統計の総合窓口(e-Stat)では、店舗開発に役立つ事業所の情報をオープンデータとして公開しています。これらのデータをGISと組み合わせることで、ビジネスに役立つ様々な分析が可能となります。かつては大手企業しか開発できなかった「出店計画の精度を高める自社専用のGIS」などが手軽に構築できる時代が到来しています。

マーケティング部門:顧客分布を可視化して出店計画をたてる

例えば、小売業であれば、顧客の住所データをGISで可視化し、人口データと重ね合わせることで、顧客の密集地や年齢層などを把握することができます。さらにライバル店の位置情報などを組み合わせることにより、新規出店場所の選定や、地域に特化したマーケティング戦略の立案などに役立てることができます。

営業部門:商圏のポテンシャルを加味した担当エリアの最適化

営業部門では、担当エリアの最適化にGISを活用することができます。顧客の分布状況だけでなく、競合店の位置情報や交通網、人口密度などを考慮することで、より正確にエリアごとの売上のポテンシャルを見積もることができます。「あのエリアを担当した営業マンは、良客が多くてラッキー」「あのエリアの担当は、移動ばかり多くて目標達成が難しいハズレ地域」といった不公平を是正し、管轄エリアを最適な形に仕切り直すヒントを得ることができます。

3. 分析・活用のデータ整理に kintone✕Kマッププラグイン活用

自社の顧客データ、販売データを構造的に蓄積するのにkintoneは最適

kintoneは、サイボウズ株式会社が提供する業務改善プラットフォームです。顧客情報や売上情報など、様々な業務データを一元管理することができますが、一番の特徴は柔軟性。自社の商材、商圏にフィットした情報を蓄積できるSFA、CRMツールとしても便利に活用できます。

Kマッププラグインの利用で、ヒートマップ分析も容易

「Kマッププラグイン」を利用することで、Googleマップとkintoneを連携することができます。kintoneに登録されている顧客情報や案件情報などを、Googleマップ上に簡単に表示することができます。顧客の分布状況をピン表示で視覚的に把握できるようにしたり、地域ごとの売上を色分けしてヒートマップ表示するなど、地図を活用した分析を行うことが可能です。

モバイルからの利用で現地調査のデータも集めやすい

「Kマッププラグイン」はkintoneモバイルにも対応。スマートフォンやタブレットからもアクセスすることができ、営業担当者が外出先で顧客情報を参照/更新したり、現地調査の結果を位置情報と紐づけた形で入力でき、データ蓄積の効率化が図れます。

蓄積した自社データとオープンデータを組み合わせ活用が容易

顧客の住所の位置情報、過去の販売データなどがkintoneに構造的に蓄積することで、オープンデータと組み合わせた分析の下準備がスマートに行えます。蓄積されたデータから、特定の属性の顧客が多い地域に、ターゲティングした製品を重点的に販売するといった施策立案につながります。

4. まとめ:GISでデータ活用を一歩前へ

GIS活用の効果と展望

GISを活用することで、データ分析の精度向上、業務効率化、顧客満足度向上など、様々な効果が期待できます。特に、IoTやAIなどの技術と組み合わせることで、新たなビジネスチャンスの創出にも繋がるでしょう。

今後の課題と可能性

GISの活用には、データの精度管理やプライバシー保護など、いくつかの課題も存在します。しかし、技術の進歩や法整備により、これらの課題は克服されていくと考えられます。GISは、ビジネスの未来を切り拓くための重要なツールとして、ますますその存在感を増していくでしょう。

読者へのメッセージ:まずは一歩を踏み出そう!

GISは、あらゆるビジネスにおいて、競争力を強化するための強力なツールとなります。kintoneとGoogleマップ連携は、GIS活用への第一歩として取り組みやすい選択肢です。まずは、自社の課題解決にGISを活用できる可能性を検討し、小さな一歩を踏み出してみましょう。

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