2026年01月10日
海外物件への投資判断を支える可視化ツールとして活用

ヒューリック株式会社では、海外不動産の投資・開発を担う海外事業部において、数百件に及ぶ物件情報の管理効率化を目的にKマッププラグインを導入した。これまでExcelで管理していた物件情報をkintone上で地図と統合することで、地域ごとの投資状況や市場の傾向を視覚的に把握できる仕組みを構築。限られた人員でも精度の高い投資判断を実現するための業務改善を進めている。今回は、導入前に抱えていた課題や導入の決め手、得られた効果について、海外事業部の窪谷様、ヒューリックプロサーブ株式会社システム・事務部の吉田様にお話を伺った。
◆導入前の課題や背景
Excelに数百件のデータを蓄積していたが、どの地域に物件が集中しているかリストのデータを読み解いて把握するのが困難だった
◆導入の決め手
すでに他部署でkintone活用の実績があり、その延長で地図連携できる拡張性と手厚い導入支援体制に安心感を持った
◆導入後に得られた効果
Excelでは見つけにくかった傾向やホットエリアが地図で一目瞭然に。投資判断とチーム間の情報共有スピードが向上
幅広い不動産アセットに強みを持つヒューリック株式会社
1957年、日本橋興業株式会社としてスタートしたヒューリックは、2007年に現在の社名へ改称。2008年に東証一部へ株式上場して以来、毎期最高益を更新し続けている企業だ。不動産の所有・賃貸・売買および仲介ビジネスを主軸とし、2027年には創業70周年を迎える。
ヒューリックの強みは、オフィスビル、ホテル、商業施設、旅館、データセンター、物流施設といった多様なアセットを展開している点にある。東京23区を中心とした事業展開に加え、近年では海外物件への投資にも力を注ぐ。
海外の不動産マーケットを担当する海外事業部では、アメリカやアジア圏の投資案件情報を扱い、投資検討・物件管理・市場分析などを行っている。少人数で専門的な業務を担う同部署では、膨大な情報を効率よく整理しながら、グローバルに展開する事業体制を支えるためのデジタル化が求められていた。
Kマッププラグイン導入前の課題
Kマッププラグイン導入前、海外事業部では物件情報をExcelで管理していた。数百件の情報に対し、住所や物件のステータスを手作業で更新し、必要なデータがあれば随時検索機能を使って探していた。
「Excelではデータを蓄積することはできても、様々な手間から集めた情報を効率的に活用する状態には至っていませんでした。どの地域に物件が集中しているのか、どこがホットなマーケット・エリアなのかを把握するには、Excel上のデータだけでは限界がありました」と窪谷様は話す。
国内の不動産部門では、すでに地図連動型ツールを活用していた。「国外の不動産情報も、国内と同じように地図上で管理できたら」という部署内からの要望が高まっていたものの、海外に対応したツールを導入するにはコストが高い点が課題だった。
そこで、地図上で視覚的に海外物件のステータスや位置・傾向を把握できる状態を目指し、より安価で使いやすいマップツールを検討し始めた。
Kマッププラグインを導入した理由
ヒューリックでは社内の一部の部署ですでにkintoneを活用しており、業務改善の実績があった。このことを踏まえ、kintoneをベースにして地図連携する方法で検討を進めた。複数の選択肢を比較する中で、kintoneとの親和性の高さとサポート体制が決め手となり、Kマッププラグインの導入に至った。
「Kマッププラグインは導入支援や使い方のトレーニングも含め、サポートが非常に手厚い点が安心できると感じました。一般的に、不動産業界向けの専門的なツールは、数百万円から数千万円の費用がかかることも珍しくない。しかしKマッププラグインは導入費用・ランニングコストともに安価で、ほしい機能がそろっていた。会社にもともとあったkintoneの既存環境にプラグインを組み込むだけで完結できる点が導入を後押ししました。」と吉田様は説明する。
「当社は各部署のチームが少人数で運営されており、業務に特化したツールを導入しても、使用する人数が数名だと費用対効果が低くなってしまいます。その点が導入ハードルになる場合も多い中で、海外事業部のように少人数で事業を進めるチームにとって手頃な価格で、しかも短期間で実装できるスピード感も大きな魅力でした。」と窪谷様も業務効率化に繋がったことを実感されている。
Kマッププラグイン導入後の変化

Kマッププラグイン導入後、海外事業部ではアメリカ・アジアを中心とした物件情報を地図上で一元管理できるようになった。登録した案件はステータス別にピンの色で表示され、「検討中」「投資済み」「見送り」などの状況を直感的に把握できる。
「地図上のピンを見れば、案件がどの地域に集中しているかが一目でわかります。Excelでは数百行をスクロールしてやっと気づくような傾向も、地図なら一瞬です。ホットなマーケットや未開拓エリアを把握できるようになったことに加え、日頃から見慣れているGoogleマップを活用していて感覚的に使いやすい点も気に入っています」(窪谷様)
また、物件情報をもとに周辺の賃料や売買価格を比較し、投資判断の根拠をより精緻にすることも可能となった。今後は、案件ごとのデューデリジェンス(不動産の将来性や市場評価を含めた多角的な評価)を行う際にKマッププラグインのさらなる活用が見込まれている。
Kマッププラグインを導入したメリットについて、窪谷様は「周辺の相場と比較して賃料がどうなのか、どのエリアが成長しているかを判断するのに、地図で俯瞰できるのは大きいです。テキストだけでは読み取れない、物件同士の関係性が見えるようになりました」と話す。
また見える化によって、アジアチームとアメリカチームで情報共有が可能となり、チーム間連携や経営層への報告もスムーズになった。グローバルに投資を行ううえでは、世界のマーケットを把握することは最重要事項だ。Kマッププラグインを使うことで、各地域のマーケット感や動向が視覚的にわかり、商談に向けた資料作成の場でも役立っている。
従来のようなExcelによる数値・住所の羅列ではなく、視覚情報としてそれぞれの物件を理解できる状態になり、分析の質が向上した。「今後、ますます海外物件の情報量が増えるほど、地図の可視化の効果は大きくなるはずです」と窪谷様は展望を語った。
Kマッププラグインに今後期待すること
海外事業部では、投資済み物件の稼働率や利回りの推移について、地図上に重ね合わせる形での可視化も検討している。不動産は投資をした瞬間だけでなく、保有期間全体での変化を追うことも重要だからだ。
「Kマッププラグイン上でオリジナルのアイコンが使えるようになれば、部署内のルールに基づいて表示方法が工夫できます。『一定の利回り以上ならアイコンを赤にする』などの活用によって、稼働率やパフォーマンスを定点観測できる仕組みが作れるかもしれません」と窪谷様は期待を寄せる。(オリジナルのアイコンをアップできる機能は、2026年1月機能追加済み)
将来的には、Kマッププラグインのポリゴン(図形描画)機能やヒートマップ表示を活用し、再開発エリアの面積や商圏分析にも応用する構想もある。
「再開発予定地をポリゴン(図形)で囲んで面積を算出したり、アメリカなど現地の郵便番号単位でヒートマップを出せると、より戦略的な投資判断ができると思います」(窪谷様) (図形描画機能についても、2026年1月機能追加)
Kマッププラグインの導入によって、海外事業部では数百件の案件データを単に蓄積する状態から、地図を通じて市場の傾向や物件ごとの関係性を把握・分析できるようになった。視覚化した情報は、投資判断のスピードと精度を高めるだけでなく、チーム間連携を強めることにも貢献している。ヒューリック海外事業部のKマッププラグイン活用は、データの可視化と分析を融合し、投資戦略のアップデートを果たした好事例と言えるだろう。
ぐーどろでは、今回のヒューリック株式会社様の事例のようなkintoneプラグインや連携サービスへの対応はもちろん、AWSなどの外部システムと連携したシステム開発、アジャイル方式での開発・伴走支援、および請負での開発サービスも提供しています。ぜひお気軽にご相談ください。
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👉Kマッププラグイン(Googleマップ連携)製品説明資料ダウンロード
参考情報
・ぐーどろの提供するkintone開発支援サービス紹介資料ダウンロード
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